春秋時代、西方の小国だった秦は、戦国時代に勢力を拡大した。始皇帝の曽祖父昭襄王のときに中国の西半分を平定し、始皇帝のとき中国最初の統一を成し遂げた。始皇帝の画像は何種類もあるが、あくまで後代の想像画であって実像を伝えているとは言い難い。鎌田重雄の著書「秦の始皇帝」(1962)の口絵には明の「三才図会」を引用している。最近はもっとリアルな絵柄が好まれるようである。その後の出版物は新中国になってからの彩色の想像画を掲載しているが模倣したものが多数出回っている。現在において有名な始皇帝肖像画は北京・中国歴史博物館のものと秦始皇帝兵馬俑博物館のものであろう。(世界史)

「三才図会」(明代)



中国歴史博物館蔵

秦始皇帝兵馬俑博物館蔵
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