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2022年6月15日 (水)

精霊流し

 お盆の伝統行事「精霊流し」の詳細な起源についてはあまりわからない。毎年8月15日、または16日の朝に盆の供え物の類を川や海に流して祖先の霊を送る。長崎県の各地や佐賀県・熊本県の一部でみられているが、1974年にフォーク歌手グレープ(さだまさし)歌唱の曲がヒットして全国的に精霊流しが知られるようになった。とくに長崎市の精霊流しは有名で、阿弥陀丸とか浄土丸などの名のついた精霊丸がつくられ、燈籠の火が港湾いっぱいに広がり美しい夜景をみせている。精霊流しの起源は、江戸時代享保年間に蘆草拙(1675-1729)が精霊物を菰(こも)で包み流しているのを見て、「これは霊に対して失礼だ」と考え、藁で小舟を作ったのがはじまりだと言われている。また、別の説では中国の彩舟流しに由来しているというものであり、こちらが有力な説と思われる。(参考:長崎精霊流し 土肥原弘久、入江清佳著 ゆるり書房 2017年)

 

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