看護の日
本日を「看護の日」とするのは、1820年フローレンス・ナイチンゲールの誕生日に由来する。1853年、トルコとロシアの間にクリミア戦争が始まった。イギリス、フランスらがトルコを支援した。この戦争には19世紀を代表する2人の人物が関わっている。ナイチンゲールとトルストイである。1853年、ナイチンゲールはロンドンのハーレー街の小さな婦人施療院で看護婦として働いていた。これが陸軍大臣シドニー・ハーバートの目にとまった。翌年10月、ナイチンゲールは38人の看護婦とともにクリミアに向かった。同年7月、ロシアの青年将校トルストイは激戦地セバストーポリに従軍している。信仰心の篤い2人が戦場でみた光景が何であっのかそれは知らない。ただ戦争が青年たちの人生観を大きくかえる出来事だったことは間違いない。ナイチンゲールとトルストイは同じ年の1910年に亡くなっている。ナイチンゲールが亡くなるとき、国葬にしてウェストミンスター寺院に葬ることが話されたが、ナイチンゲールは遺書で拒否し、ハンプシャーのイーストウェロウの小さな教会墓地に埋葬された。世間が偉人と認めながら、偉人であることを拒みつつけた2人はよく似ている。(5月12日)
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