古代中国の座位(座席の順序)
日本座敷の床の間はもともと上座から発展したものである。床の間は南面(北床)または東面(西床)するのがよいとされる。この礼法は「天子は南面する」という古代中国の思想からきている。中国の建物には堂と室があり、これにより異なる。
堂は南面して建てられているので、普通、北に家長が座り、客人は南に座る。
室とは部屋のことで、通常は東に門があり、西が上座になる。有名な鴻門の会では、項羽と項伯が東向き(西)に座した。つまり室での席次は、西、北、南、東の順となる。
(参考:岡安勇「中国古代史料に現れた席次と皇帝西面について」 史学雑誌92-9、1983年。吉原英夫「古代中国の座位」 漢文教室148 1984年)
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