喫茶店の日
歌人の穂村弘は言う。「カフェと古書店がある街は、良い街…」と。もともとヨーロッパにはタヴェルヌやキャバレのような酩酊の場所はあったが、覚醒作用の伴うコーヒーを飲む場所はなかった。イギリスのオックスフォードに最初のコーヒーハウスができたのは1650年のこと。ジェイコブスという。カフェは近代市民社会の発展と共に普及していった。日本で初めてのカフェは東京上野下谷に明治21年4月13日、開業した「可否茶館」。鄭永慶(18859-1895)という中国名前だが日本人。洋館2階建てで、新聞・雑誌を置いて閲覧させ、ビリヤード場、トランプ、クリケット、碁、将棋、図書室などが設けられていた。コーヒー1杯が1銭5厘。しかし赤字続きで明治24年に倒産。翌年、鄭は西村鶴吉という名前で渡米し、シアトルで没する。1901年ごろに新聞を閲覧させるミルクホールが出現する。1934年「喫茶店」が急増し、学生や文化人が愛用するようになった。1935年には東京の喫茶店は1万5000店を数えたという。(4月13日)
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1650年とは、日本は江戸時代ですね。お茶を飲みながらゆっくりするような場所は同時代の日本にはあったのでしょうかね。
投稿: | 2014年4月13日 (日) 18時53分