曲水の宴
鹿児島市吉野町の仙巖園で3日、春の伝統行事「曲水の宴」が開かれた。コロナの退散を願い、禊祓の神事が行われた。十二単衣をまとった姫や参観者が、曲水の庭の上より流された酒盃が、自分の前を過ぎる前に和歌を詠み、お酒をいただくという。もともと古代中国の習俗で、王義之が蘭亭で曲水の宴を催したものが有名である。王羲之「蘭亭序」は書道では古来最高傑作といわれ、特に行書の発展に影響するところが非常に大きい。蘭亭というのは会稽郡の紹興市の南西13㎞にあった別荘の名である。永和9年(353年)の3月3日、42人の紳士たちがここに集まり、みそぎをして、酒を飲み、詩を作り合う集まりが行われた。この「蘭亭序」という作品は、ここで詠まれた参会者の詩の冒頭に、彼が書きつけた序文の草稿である。このとき王羲之は酔っていて、その出来栄えに不満があったので、後に何度も書き直したが、ついに最初の草稿以上の書はできなかったと伝えられる。
« 趣味あれこれ | トップページ | 朝貢と冊封関係(歴史総合) »
「世界史」カテゴリの記事
- 英領インドにおける高等文官制度(2024.12.20)
- ムハンマドの死後(2024.10.06)
- 世界史探求(2024.05.21)
- ルイ3世(西フランク王)(2024.04.10)
- 唐賽児の乱(2024.02.28)
コメント