カレン・クィンラン事件
アメリカで初めて「死ぬ権利」が認められ、尊厳死の考え方が普及していくきっかけとなった事件。
1975年、カレン・アン・クィンランという21歳の女性が、アルコールと精神安定剤を同時に摂取したために意識不明となり、植物状態となった。両親は延命措置を中止するように求めたが病院が拒否したため訴訟を起こすと、翌1976年に裁判所はカレン本人の「死ぬ権利」を認め、本人が意志表示できない場合には家族が代理でできるとする判断を下した。この事件をきっかけに、カリフォルニア州で自然死法が成立するなど、生前との意思に基づいて延命治療を中止し、自然な死を迎えさせる尊厳死の考え方が全米に広まった。なお、カレンは生命維持装置を外されたあとも、自力で呼吸を続け植物状態のまま自力で呼吸を続け、7年間生き続け、1985年に肺炎で亡くなった。
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