「GT」とは何か
本日は「電卓の日」。日本事務機械工業会が1974年に、日本の電卓生産数が世界一になったことを記念して制定した。1964年3月18日にシャープが国産初の電卓を発売したことを記念し、記念日は覚えやすい3月18日とした。ところで、電卓に「GT」というボタンがあるのをご存じたろうか?グランド・トータルキーで「総合計」の機能がある。知っておくと大変に便利だ。だが一般に「GT」といえばクルマのことを連想するであろう。西郷輝彦のヒット曲に「恋のGT」がある。先ごろ、西郷さんが前立腺がんがもとで亡くなった。まだ75歳で早すぎるという感じがする。若い方は俳優としてのイメージが強いかもしれないが、やはり御三家の1人、歌手としての西郷輝彦を高く評価したい。2015年「BS日本のうた」で西郷輝彦と野口五郎が出演し、西郷は新曲「オリオン急行」を披露した。何かもの悲しい不思議なメロディーだ。初期の西郷の歌「君だけを」も悲しい感じだった。西郷はjポップの男性歌手のスタイルを形づくった人だと思っている。森進一や五木ひろしは歌は上手いけど一個人だけのもの。西郷は後のにしきのあきら、西城秀樹、野口五郎など男性歌手に大きな影響を与えている。1970年の「真夏のあらし」はサビで、♪ワーオ!というシャウトが入るロックと歌謡曲を融合した作品で、青春歌謡からロック・ポップス調へと移行していった歌謡史における功績は大きい。子供のころ「恋のGT」という歌を真似て歌っていたことがある。GTの意味を知ったのはだいぶん後からだった。「真夏のあらし」「情熱」など歌謡ポップスの流れでは先駆的な作品だろう。「恋のGT」(1966年)は「西銀座五番街」のB面だが、発売時よく歌番組で流れていた。イメージ的には高速で走るスポーツカーあるいはレーサー用の車、と理解していたが、元来、グランド・ツーリングが語義で、大旅行に使える車の意味。この歌が出た数年前に「いすずペレットGT」や日産の「プリンス・スカイラインGT」が発売された。近年、GTは陳腐化されて、普通のファミリーカーよりはスーポーティーな車、といった程度の意味で使われる。
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