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2022年3月20日 (日)

サクラ咲く

   東京でサクラが開花した。平年より4日早い。気象庁が観測に使っている標本は千代田区九段下の靖国神社にあるサクラ(ソメイヨシノ)である。今年もコロナ禍で控えめなお花見となるだろう。 ソメイヨシノの起源は韓国の済州島とする説もあったが、森林総合研究所の調査によれば、済州島とは別の雑種であるらしい。学名は「プルヌス・エドエンシス・ソメイヨシノ Prunus Yedoensis Somei-yoshino」。  

    ところで、古代中国では春は愛の季節、喜びの季節と考えられた。春は女性が男性をしたって物を思う季節、それに対して、秋は男性が悲哀に沈む季節とされた。『詩経』の「七月」の詩に「春の日は遅遅たり、繁を取ること祁祁たり、女心傷悲す、殆めて公子と同に帰らん」、毛萇はここに注して「春は女悲しみ、秋は士悲しむ。その物に感じて化せるなり」といい、鄭玄はさらに敷衍して「春は女の陽気に感じて男を思い、秋は士の陰気に感じて女を思う。是り其の物に化せられて悲しむゆえんなり」という。「春は女悲しみ、秋は士悲しむ」というのは、漢代にはことわざのように使われていたことばらしく、『淮南子』にも「春は女思い、秋は士哀しむ」とある。 

   そういえば3月は卒業シーズン。今年は新型コロナ感染防止のため中止するところが多い。いま卒業式でよく歌われる曲は何か?「旅立ちの日に」(1991)「大地讃頌」「流れゆく雲を見つめて」「大切なもの」「明日のために」「旅立ちの今たしかめあって」「巣立ちの歌」「この地球のどこかで」などが人気があるそうだ。 

   毎年この季節になると多くの歌手も卒業ソングをリリースする。「制服の胸のボタンを下級生たちにねだられ、頭をかきながら逃げるのね、ほんとは嬉しいくせして」(斉藤由貴「卒業」)のように女性が別れを哀しむ卒業ソングが多い。柏原芳恵「春なのに」、松田聖子「制服」、菊池桃子「卒業」、沢田聖子「卒業」など80年代女性アイドルたちによって卒業ソングが確立された。このほか代表的な卒業ソングは荒井由美「卒業写真」(1974)、海援隊「贈る言葉」(1979)、尾崎豊「卒業」(1985)、渡辺美里「卒業」(1991)、GLAY「卒業まで、あと少し」、A-JARI「卒業」、長渕剛「卒業」、アンジェラ・アキ「手紙、拝啓15の君へ」、レミオロメン「3月9日」、ドリーム・カム・トゥルー「グッド・バイ・マイ・スクール・デイズ」、スピッツ「チェリー」、森山直太朗「さくら」など。ケペルとしては倉田まり子「グラジュエイション」(1979)が最高の卒業ソングだ。卒業式の気持ちを少し優等生タイプの女の子風に歌っていたがそこがまたイイ。アイドル活動はあの投資ジャーナル事件で芸能界から身を引くことになる。(無実の罪でかわいそうだった)中江滋樹も今年2月に亡くなった。彼は近江聖人の中江藤樹の末裔だろうか。彼女はひたむきな努力によって坪田まり子として実業家として成功されたことは賞賛されよう。まり子ちゃん、陰ながらご活躍を祈ってます。

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