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2022年2月26日 (土)

「ほうれい線」なぜ広辞苑にないのか?

Photo 広く使われ日常語として定着した言葉を集めた国語辞書「広辞苑」は1955年刊行から現在第7版を重ね、わが国の代表的な国語辞典としての地位を確立している。司法の世界では広辞苑が日本での常識レベルという認識がなされているとか。つまり、広辞苑に載っているか、載っていないかは言葉の標準常識の目安となる。だが言葉はつねに使われなくなったり、新しい言葉がつくられる。基本は国語辞典なので難しい漢語はない。「貂璫(ちょうとう)」とは宦官の意味だが収録されていない。不要なモノを捨てる「断捨離(だんしゃり)」は2010年ころの新語であるが、まだ載っていない。「巨乳」など下品な言葉などは載っていない。正しき日本語に基づき、悪しき日本語は載せないというような暗黙の基準があるようだ。しかし「ラブラブ」(男女の仲が非常によいこと)という珍語は載っている。「ほうれい線」とは人の鼻の両脇から唇の両端に伸びる2本の皺(しわ)のこと。美容などで女性の間では一般的に使われているが、なぜか「広辞苑」にはのっていない。漢字の表記には「豊麗線」「豊齢線」「法令線」「頬齢線」とさまざま。語源は中国の面相学における「法令紋」に由来し、すべて当て字。広辞苑編集部で議論の末に見送られたと考えられるが、理由は明らかではない。

 

57137sa   「カイロノミー」指揮者が指揮棒を使わずに、手の動きによって指揮すること。「ドン引き」誰かの言動によって場の雰囲気が悪くなったりすること。よく使われるが、広辞苑にはない。「激辛グルメ」など日常よく見かける言葉「激辛(けぎから)」とか、電子レンジで加熱することを「チンする」というが、調査では9割以上の人が使っているにもかかわらず、広辞苑を引いても出ていない。視力検査で片目を覆う際に用いる遮眼子(しゃがんし)もない。遮眼灯(強盗提灯の別称)はのっている。

 

「劣化」は広辞苑には「品質が低下すること」と説明している。しかし最近では「老けた」という意味で使用されることが多くみうけられる。足の裏、親指の付け根のふくらんだ部分を拇指球という。

 

Imgp0318   「広辞苑」にも収録されない言葉は他にも多数ある。たとえば、「エンガチョ」は不浄のものを防ぐために囃子たてる子供による口遊びのひとつである。地方や時代によってその呼び名は異なり、関東ではエンガチョ、関西ではビビンチョである。なぜか岩波書店の「広辞苑」にはのっていない。「風説留(ふうせつどめ)」幕末維新期、一般民衆が社会の出来事や身辺雑事を書き残した日誌、風聞集。「マタハラ」マタニティー・ハラスメントの略で、働く女性が妊娠・出産をきっかけに職場で嫌がらせや解雇など不当な扱いを受けた李すること。広辞苑にはマタニティー・ブルーはあるが、マタニティー・ハラスメントは掲載なし。「ワンオペ」とは、アルバイトなどシフトに1人で入ること。ワン・オペレーションの略。「納本制度」とは国立国会図書館が国内出版物の収集を図るため、法律により図書館に本を収めることを義務づけたもの。「キャレル(carrel)」は図書館の書庫に設けた個人用閲覧席。「ワラス線」いまではウォーレス線(掲載あり)といわれる。表記の違いで検索できないことがある。

 

   広辞苑にない言葉を集める。

 

アーバンゴルフ
アエピカメルス
味写
アットゥシ織
アトウォーター
アミタール面接法
アルティメット
安全拾得器
イケテる
イナバウアー
ウェルテル効果
英熟語
エンガチョ
大喜利
岡崎フラグメント
オブローク(仲間意識)
おもてなし
オレオレ詐欺
カイロノミー
家事ハラ
霞的(かすみまと)
ガラケー
カルビナ(登山などで命綱をつなぐ器具)
カローリング
キハーダ(キューバの楽器)
キマロキ編成
きもい
キャノティエ(カンカン帽の別称)
キャバクラ
キャレル(個人用閲覧席)
Study20carrel

 

 

球電
久恋
逆玉
行徳のまな板
グラウンドホッグ・デー
クールビズ
グレムリン
クロンペン(オランダの木靴)
激辛(げきから)
ゲリラ豪雨
コールマン石
腰パン
コモン・マン
コルセーロ(海賊) Corsaire
細光峰(さいこうほう)
サプライズ
サブリース
サヴァン症候群
ジカ熱
視聴熱
遮眼子(しゃがんし)
捨欠伸(すてあくび)
スンプ法
仙台四郎
送寒衣(そうかんい)
卒婚
タギング(スプレーペンキの落書き)
ダバワラ
断捨離
チャコペン
チンコ坊主
手足口病
ツイッター
ツイート
中二病
通水カップ
ツンデレ
できちゃった婚
デルマーバ半島
統一球
豆腐の角に頭をぶつけて死ぬ
どっこい屋
飛び出し坊や
どや顔
ドローン
ドン引き
ナスカ地上絵
成田離婚
ネクラ
ねずみ鋳鉄
納本制度
ノーパン喫茶
のっこみ
ノマドワーキング
白丁(ペクチョン)
箱ひげ図
パラノーマル
パラパラ
ハリーポッター
バルシチナ(賦役労働)
ピアディーナ(イタリアの地方料理)
非降水エコー
ビートルズ
氷筍(ひょうじゅん)
フィーエルヤッペン
風説留(ふうせつどめ)
プロジェクション・マッピング
プロブレマティカ(未詳化石)
ヘタウマ
ヘタレ
ぺチュネグ人
ヘルヴェティア
変顔
ポイ(金魚すくいの紙のアミ)
ほうれい線
Boshikyu母指球(ぼしきゅう)
ホーボー
ボラート(係船柱)
マクンバ
マタハラ
マラニック
みたいな
目安針
模合(もあい)
萌え
野猿
ユンノリ
ラムスデン現象
ララヒッパリ
ランバダ
リカステ(植物)
ルリエール(製本)
レジェンド
ワラス線
ワンオペ
ワンコイン
ンナフカ祭り(宮古島の祭り)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

据え飯食わぬは男の恥。も載ってないんだ。

広辞苑に「据え膳」の項があり、ことわざ「据え膳食わぬは男の恥」女から誘われたら、男は応じるのが当然だということ、と解説があります。

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