井の中の蛙
井の中の蛙大海を知らず。自分の狭い知識や考えにとらわれて、他の広い世界のあることを知らないで得々としているさまをいう。由来は「荘子 秋水篇」にある。井蛙(せいあ)。「北海の海神はいった。井蛙が海を語ることができないのは、自分の住んでいる所にこだわるからだ。夏の虫が、ともに氷のことを語るに足りないのは、夏のことしか考えないからだ。一方のことしか知らない人と、道について語れないのは、自分の教わったことに束縛されるからだ」と。
英語圏にも同類の表現がある。
The frog in the well does not know the ocean.
The frog in a well is ignorant of the sea.
このような表現もある。
She was a big fish in a small pond.
He that stays in the vally shall never get over the hill.
谷の中にいる者が山を越えて新天地を求めることはできない
They think a calf amuckle beast that never saw a cow.
親牛の大きさを知らない人間は、子牛さえ大きいと思い込む
英語 pondはイギリスではふつう人工池を意味する。アメリカでは lakeより小さな自然の池にも用いる。
池はフランス語でbassinバッサン、イタリア語でstagnoスターニョ。
(参考:「日英故事ことわざ辞典」北星堂書店 1994)
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