ピカソはなぜいつも横縞シャツを着ているのか?
画家パブロ・ルイス・イ・ピカソは1881年10月25日スペイン南部の港町マラガに生れた(プラサ・デ・ラ・メルセド36番地)。父ドン・ホセ・ルイス・ブラスコはマラガ州立サン・テルモ工芸学校の図画教師、母マリア・ピカソ・ロペスはアンダルシア出身。したがってパブロ・ルイス・ピカソがスペインの通常の呼び名であるが、父の姓ルイスはアンダルシアではよくある姓なので、1901年以降は署名から削って「パブロ・ピカソ」(Pablo Picasso)としている。ネットでもピカソの本名が長いことが話題になっている。マラガ市役所にある出生届には「 Pablo Diego Jose Francisco de Paula Juan Nepomuceno Maria de los Remedios Cipriano de la Santisima Trinidad Ruiz y Picasso 」(パブロ、ディエゴ、ホセ、フランシスコ、デ、パクラ、ファン、ネポムセーノ、マリア、デ、ロス、レメディオス、クリスピーン、クリスピアーノ、デ、ラ、サンティシマ、トリニダード、ルイス、イ、ピカソ)と書かれている。スペインでは名前の長さは家柄が古くて由緒正しいものであることを示している。また名前は長いほど幸福がやどると信じられてきた。パブロは一人息子で、美しい顔立ちのうえに早熟な才能に恵まれていたので、小さいころから愛情に慣れっこになり、これは生涯彼につきまとった。ピカソの写真を見ると多くは横縞のシャツを着ている。これは彼が港町マラガの生まれで生来、海が好きだからなのだろう。ピカソのポーターは「バスク」柄といわれるもの。バスク地方の漁師が仕事着として着ていたもので、バスク州ゲルニカがナチスに空爆されたことを忘れないという決意があるのであろう。(4月8日)
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