終身犯ジェレミー・バンバー
イングランド東部エセックス州南部のモールドンの富裕な農夫ネビル・バンバーの屋敷、ホワイトハウス・ファーム(土地160ha所有)で、1985年8月7日、一家5人がライフルで射殺されるという凄惨な事件が起こった。警察は、当初、自殺した元モデルの義姉シーラ・キャフェルの犯行とみなしたが、その後、世間の注目を集めた裁判で、1986年10月、遺産目当ての犯行として、義弟ジェレミー・バンバーに終身刑が言い渡された。しかし2011年になって新証拠が出されジェレミー・バンバーは無実ではないかというキャンペーンが起こっている。2013年に欧州人権裁判所は終身刑の廃止を決定した。
ところで、ホワイトハウス・ファームで起こった惨劇は最初のものではなかった。以前のオーナー、フランク・ペイジという農夫は、1946年に馬用の水槽で溺れるという奇妙な死に方をしている。ペイジの前のオーナーの死に方も尋常ではなく、家の中で首吊り自殺をしたという。シーラ、ジェレミーは生後3ヵ月で、バンバー夫妻の養子として、このホワイトハウス・ファームで育てられた。しかし、ことあるごとに聖書の言葉を引用し、家庭内に何冊も聖書を置いておくという母親の好みに、ジェレミーとシーラは反発した。ジェレミーがあらゆる宗教を軽蔑したのに対し、シーラは神秘宗教に迷い込み、精神病者となった。2人は養父母の期待どおりには成長しなかった。そしてホワイトハウス・ファームに悲劇が起こったのである。(参考:「疑惑の遺産相続事件」省心書房) White House Farm,Jeremy Bamber
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