芸と藝
芸(ウン)と藝(ゲイ)とは本来は別字だった。芸とは南欧原産のミカン科多年草ヘンルーダのこと。防虫に有効な成分が含まれているとして書物に入れて虫害を防ぐ効果がある。藝を新体字にするとき、芸という字に、「藝術」「わざ」の意味はなかったが、強い香気にどこか学術的な香りがしたのかわからないが、2つの別な漢字を1つにした。これには不評らしく現在でも「文藝春秋」「東京藝術大学」などのようにこだわって旧字をつかう団体もある。このように繁体字を日本人が簡略するとき、「窓」と「窗」など繁体字を日本人が簡略化するとき、2つの意味の異なる漢字をひとつにしたケースがみうけられる。「窓」という漢字は「窓前草不除」(宋・周敦頤)の故事のように古くから使用されていた。
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