哲学者タレスと七賢人
古代ギリシアのイオニア学派の自然哲学者タレス(前640頃~前546)は「万物の始原(アルケー)とは何か」ということを日夜考えあぐねていた。タレスは、空をふり仰いで、星をいっしょうけんめいに見ていたために、足もとの泉に気がつかず、落ちてしまった。それを見ていたトラキア生まれの女奴隷に、「ご主人さまは空のことにはたいへんご熱心ですが、鼻先や足もとのことには、ぜんぜんお気づきになりませんね」と笑われた。ところが、さすがにタレス先生、「万物の始原は水なり」と悟ったという。
タレス、プリネリエのビアス、ミュティレネのビッタコス、アテネのソロンの4人は必ずギリシアの七賢人に入るが、他の3人の名は伝えによって異なる。スパルタのキロン、リンドスのフレオブロス、ケナイのミュソン、コリントスのぺリアンドロス、ディオゲネス・ラエルティオスの名が挙げられている。
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