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2021年5月 6日 (木)

日本語のなかで使われているオランダ語を語源とする言葉

   江戸幕府は長崎出島を通じて西洋の文物を移入したので、オランダ語を語源とした、いまでも日常生活で普通に使われている外来語が日本語の中に多く入っている。たとえば「卑怯者のレッテルを貼られる」の「レッテル」。もともとオランダ語の「letter」。「お転婆」は「ontembaar」(手に負えないの意)。「博多どんたく」は「zondag」。「エレキテル」は「elektriciteit(電気の意)」は最も人々を驚かし江戸の和製洋語ブームが起こった。平賀源内は蘭語を学んで、身の回りの道具に、いろいろ西洋風の名をつけて楽しんでいた。たとえば、自分の発明した、くるくる振りまわして蚊をとる機械は、「マアストカアトル」、つまり「まわすと蚊をとる」という洒落である。源内の周囲では、一時、こうした和製の洋語が流行していたという。糊を包んで、隅に穴をあけ、押し出して使う「万年糊」のことは「オストデール」。また、もの忘れのひどい人のことを、「スポントワースル」などと名づけてよろこんでいたらしい。(理斎随筆)

 

インキ   inki

 

カンテラ kandelaar

 

カンテル kamfer

 

コーヒー coffee

 

コック   kok

 

コップ  kop

 

ゴム   gom

 

コンパス kompas

 

サーベル sabel

 

サテン   satijn

 

シロップ  siroop

 

スコップ  schop

 

ズック   doek

 

ソーダ   soda

 

ソップ   soup  スープ

 

ビール   bier

 

ベンガラ bengala

 

ホース  hoos   水を送る管

 

ポンズ  pons  ポン酢

 

ポンプ  pomp

 

マッチ  match

 

マドロス matroos 船員

 

モートル motor   モーター

 

ラッパ

 

ランドセル ransel

 

ランプ   lamp

 

リュウマチ rheumatisch     

 

参考:斎藤静「日本語に及ぼしたオランダ語の影」 1967年

 

 

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