山本五十六の誕生日
偶数は不吉な数であるということはよく聞く話である。なぜかというと「割り切れるから」と答えが返ってくる。「なぜ割り切れると不吉なのか」と問いただすとあまり明確な答えは返ってこない。例えば結婚式の場合は、割り切れる→別れる、を連想するからだそうだ。結婚式の花束は奇数にする。本数が偶数の花束は不吉とされる。偶数の花束は亡くなった人に手向けるものとされる(ロシアの迷信)たしかに西暦2020年は世界的コロナ禍により記録に残る凶年となった。
では実際にどの数字がとくに不吉なのであろうか。たとえば「4」「6」「13」「18」これらの数字がなぜ嫌われるのかもあまりハッキリとした理由があるわけではない。奇数の「13」が嫌われるようになったのはキリストの最後の晩餐に13人いたことからであることはハッキリしているが、「13」はわが国でも戦後アメリカ文化移入とともに嫌われていたし、「4」や「9」は「死」や「苦」に通じることからかなり昔から避けられていたが、「6」「18」が忌み嫌われるようになったのは近年の都市伝説の流行のせいであろうか。「18」というのはつまり「6+6+6」であろうか。例えば阪神大震災は1月17日だったが、1+17=18、というわけである。山本五十六がブーゲンビルで撃墜された日が昭和18年4月18日だった。山本五十六は名前にも56、16という数字があるように、よほど偶数に支配された運命を背負って生まれたらしい。誕生日が1884年4月4日であるし、太平洋開戦が昭和16年12月8日だった。出陣式が12月4日。ミッドウェー海戦で赤城、加賀、蒼竜、飛竜の空母4隻を失った日は6月5日とされるが、実際は日付変更線のため6月4日である。奇襲攻撃の大勝利によって、多くの日本人が「12月8日」がよき日と思っていただけに、あとで思うと惨い話である。もちろん科学的根拠など全然ない話であるが、数字というのがもっとも人間にとって身近で重要な要素であることは疑いないものである。ポーランド映画「ショパン愛と哀しみの旋律」(2002)では、数字の7が嫌いなショパンである。ジョルジョ・サンドとの別れが1847年で37歳のとき、命日が10月17日だから。(参考:安西二郎「四に魅いられた海軍」文藝春秋1966年9月号,安西二郎「山本五十六元帥怪死のナゾ」追手門学院大学文学部紀要19 1985年)
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きらわれる数字ですか・・・
縁起かつぎですね、要するに・・
投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2013年4月 4日 (木) 02時27分
世界のあらゆる事柄は数字で解明されるそうだ。
確かに、宇宙の不思議は数学で解明されている。
投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2014年6月22日 (日) 17時39分