難しい人名漢字
元科学技術庁長官の浦野烋興(やすおき)氏が、肝細胞がんのため死去された。ところで「烋」という漢字はあまり見慣れない漢字である。意味は「やわらぐ、さいわい、めでたい、よい」現在では人名で使われない漢字である。人名の漢字制限は1946年に戸籍法が改正され、翌年の1947年12月29日から出生届の人名に使用される漢字は当用漢字に限定された。つまり戦前は漢字に制限はなく、自由に難しい漢字が使えた。つまり1947年12月28日以前に生まれた人の名前にはとても難しい漢字でも使用されていた。浦野氏は1941年の生まれで、名前の漢字には自由に使えることができたのだろう。難しい漢字が使われている有名人には南極探検家の白瀬矗(しらせのぶ)がいる。「矗」という漢字をほかで見かけることは少ない。物理学者に桑木彧雄がいる。「あやお」と読む。東洋史学者の桑原隲蔵は「じつぞう」と読む。「隲」という漢字はそれほど難しくはないかもしれないが、現在では人名に使用できない。
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