真理の言葉は単純である(アイスキュロス)
紀元前46年のこの日、ユリウス・カエサルは友人ガイウス・マティウスに手紙を書いて戦争の結果を知らせた。「来た、見た、勝った」(ヴェニ、ヴィディ、ヴィチ)と。これは、軍人らしい簡潔にして要をえた報告として有名になった。ポントス王のファルサケス2世をゼラの戦いで打ち破ったときの話である。
イギリスの小説家ジェーン・オースティンの言葉に「どんなパーティーでも早く終わるほどよい」がある。
「鳥のなかで、一番のお喋りといわれるオウムは、飛ぶことが非常に下手です。よく飛ぶ鳥は、お喋りはいたしません。私のスピーチも、これで終わりです」初めての飛行実験に成功したライト兄弟、その兄であるウィルバー・ライトが祝賀会の席上で行われた見事なスピーチである。フレーズは短いほどいい。ガリレイ「それでも地球は動く」、孫文「革命いまだならず」、ガガーリンの「地球は青かった」、テレシコワ「わたしはカモメ」、キング牧師「私には夢がある」、アリ「蝶のように舞い、蜂のように刺す」、円谷幸吉「もうこれ以上走れない」、コルネイユ「人生は一歩一歩、死に向かっている」。いずれも、短い言葉だが納得させられる。パスカルの「人間は考える葦である」、デカルトの「我思う、故に我あり」もその短いフレーズゆえに永く愛される名言となっている。
感動的な名言とはいえないが、その時代の息吹を感じさせるため、世界史に残る言葉もある。ルイ14世「朕は国家である」、ザモイスキーともティエールとも言われるが「国王は君臨すれども統治せず」は18世紀以降のイギリスの君主政を表すことばとして有名。キップリングの詩の一節「東は東、西は西」は今でも通用する。「会議は踊る、されど進まず」はタレーランともリーニュ候の言葉ともいうが、ウィーン会議をよく表している。veni、vidi、vici、8月2日
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