不滅の美人スターは誰れ?
本日はオード―・ヘプバーン1929年の誕生日。戦後いろいろの洋画雑誌が国内でも刊行されたが、記事の総量からみると、オ―ドリー・ヘプバーンが断トツで多い。生誕91周年ということだが、ある雑誌には15頁にわたる豊富なカラー写真はこれまでのどの特集より充実している。もちろん新時代のオードリー女優たちも紹介している。ナタリー・ポートマン、オドレー・トトゥー、アン・ハサウェー、キーラ・ナイトリー、でも写真でみる限り、オードリーの魅力には遠く及ばない。
世界の美人スターといえば、戦後はイングリッド・バーグマンから始まった。イギリスの名花ヴィヴィアン・リーも戦前の女優だが、大戦の関係で戦後人気女優にのしあがった。ヴィヴィアン・リーの「哀愁」と並んで人気のあったのは、「心の旅路」のグリア・ガースンである。バーグマン同様に大柄な美人であり、上品で教養がある。貴婦人と呼ぶのに最もふさわしい女優はグリア・ガースンかもしれない。
妖艶な魅力といえば「賄賂」「パンドラ」「裸足の伯爵夫人」のエヴァ・ガードナー。知的で気品のある美しさといえばイギリスの「黒水仙」「イグアナの夜」のデボラ・カーやフランスの「うたかたの恋」のダニエル・ダリューがいる。だがオードリー以前の映画界はむしろグラマー美人に人気があった。肉体派のはしりは「にがい米」「シーラ山の狼」「紅薔薇は山に眠る」のイタリアのシルバーナ・マンガーノだろうか。マリリン・モンローが「ナイアガラ」でお尻を左右に大きく振って歩いたとき、日本の男性は生ツバをのみこんだものである。そしてオードリーの最大のライバルといえば、グレース・ケリーとエリザベス・テーラーだろう。だがオードリーの魅力がいつまでも新鮮で人気があるのは、映画での名演だけでなく、古びないファッションセンスにある。とくに「麗しのサブリナ」にはジヴァンシーのオードリー・ファッションの基本アイテムがぎっしりある。洗練の極致「ティファニーで朝食を」、シック&カジュアルな「シャレード」「いつも2人で」など女性にとってオードリー映画はオシャレのお手本だ。(5月4日)
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