ラスプーチンのペニス
1916年12月16日(グレゴリオ暦12月29日)深夜、ロシアの怪僧ラスプーチン(1871-1916)が暗殺された。ラスプーチンは血友病に苦しむ皇太子を祈祷で回復させ、皇帝ニコライ2世や皇后アレクサンドラの信任を得た。彼は淫らな言葉と野卑な振る舞いで貴婦人を誑し込んで国政に関与するようになる。やがて巷には皇后とラスプーチンとが愛人関係であるとの噂が流布するようになり、反対貴族のフェリックス・ユスポフ侯爵らがラスプーチンの暗殺計画をめぐらす。12月29日、ラスプーチンはユスポスの邸宅(モイカ宮殿)に招待された。やがて毒入りワインを5杯を飲みほすが、ぼんやりとした表情になるだけだった。この状態にたまりかねたユスポフは拳銃を取り出して、彼の胸をねらって射撃した。ところがラスプーチンはそれでも死なず、足元のさだまらぬまま屋外に出て、そこでウラジミール・プリシケヴィチに2回射撃される。彼は雪の中に倒れたがそれでも死なず、額を狙撃されてようやく死亡した。額を撃った人物が誰なのか今も謎のままである。死体は3日後にネヴァ川で発見され、皇后によって手篤く埋葬された。ラスプーチンの遺体は2月革命の際に民衆に掘り返されて焼く捨てられたとされる。
ところが最近、サンクトペテルブルグのエロチカミュージアムで、なんとラスプーチンのペニスが展示され話題となっている。これまでもラスプーチンの巨根伝説はあったが、まさか現存するとは。ホルマリン漬けされた長さ28.5cmのこのペニスが本物であろうか。娘のマリア・ラスプーチンが保管したところまでは知られていたが、長い間、行方がわからなかった。
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