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2019年11月26日 (火)

いい風呂の日

Photo_7_2 児(こ)の眼澄むや雪の風呂屋の籠の中

 中島斌雄、昭和22年作。銭湯脱衣場風景。外は雪の降りしきる寒い昼だが、ここばかりはあたたかい湯気を立ちこめさせている。寒い日は風呂であったまるのがいいですね。11月26日は語呂合わせで「いい風呂の日」。太宰治は、東京のアパートの窓から見る富士山をクリスマスの飾り菓子といい、天下茶屋から見た富士山を「風呂屋のペンキ絵」と言った。「おあっらえむき」にできすぎて「恥ずかしく」俗な富士であると短編小説「富獄百景」で書いている。太宰独特のユーモア精神と通俗的な権威に対する反抗心でもある。銭湯に富士山の絵が多いのはなぜか?

    都会の銭湯にペンキ絵が現れたのは大正になってから。大正元年、神田猿岩町にあるキカイ湯の店主、東雄三郎が子どもが喜んで銭湯に入れるようにと思い、川越広四郎画伯に依頼した。静岡県掛川市出身であった川越は子供の頃から親しんでいる富士山の絵をペンキで描いたのが始まりという。やっぱり富士山と銭湯はお似合いでキカイ湯は大繁盛し、全国各地でこれを真似た銭湯がつくられた。太宰のあの有名な言葉「富士には、月見草がよく似合う」という言葉は聖書の「マタイによる福音書」のソロモンの栄華と野の百合の対比を想起させる。だが太宰の欧米での文学評価のイマイチなのは、聖書からの引用が作品に深みを与えていなという指摘がなされていることにあるようだ。ドナルド・キーンも太宰が私生活でどの程度までキリスト教を信仰することができたか懐疑的であると述べている。海外では聖書の成句をヒントにした小話は文学的な深みを感じさせないようである。

 

Gnj1004060508015p1   風呂といえば視聴率アップの秘策として「水戸黄門」は毎回かげろうお銀の入浴シーンがあった。全部で200回以上されたが、1回の撮影に1時間かかる。実は由美かおるは長風呂が苦手だったとか。

 

 

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