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2019年9月23日 (月)

山本五十六の戦時下の恋

 テレビ東京の「海にかける虹 山本五十六と日本海軍」12時間ドラマを観る。山本五十六を古谷一行、芸者の梅龍を池上季実子が演じている。阿川弘之「軍艦長門の生涯」、高橋猛「海軍めしたき物語」を原作に、新藤兼人らベテラン脚本家が下ろす。山本五十六は幾人の女性によくモテた男で色恋の歌を残している。

 

 うつし絵に口づけしつつ幾たびか 

 

  千代子と呼びてけふも暮しつ

 

      * 

 

 おほろかに吾し思はばかくばかり 

 

  妹が夢のみ毎夜に見むや 

 

    海軍少将・山本五十六が新橋芸者の梅龍(当時28歳)初めて会ったのは、昭和8年、築地の料亭錦水の宴席でのことだった。梅龍、本名は河合千代子(1904-1989)は家業は株屋であったが、関東大震災後、没落し、一時、ある資産家の世話になったが、やがてその人とも別れ、1年前からお座敷に出ていた。宴席で吸い物が出た。五十六は日本海海戦で左二本指を失っていたため、吸いついたお椀の蓋をとるのがなかなかできなかった。梅龍が「とってあげましょうか」と声をかけた。それに対して五十六は、「自分のことは自分でする」と怒ったように答え、それをきいて、梅龍は「いやな人」と思ったという。しかし、二人の仲は急速に深くなった。戦時下、寸暇を惜しんで二人は会い、手紙を交換する。妻子ある元帥と芸者の10年に及んだ恋は、五十六のブーゲンビル上空での戦死により、咲くことなくはかなく散った。(参考:渡辺淳一「キッスキッスキッス」小学館)

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