勤務中も読書しなさい
「人生は何事もなさぬにはあまりに長いが何事かをなすにはあまりにも短かすぎる」というのは中島敦の名言である。水原秋櫻子(1892-1981)の句に「余生なほなすことあらむ冬苺」がある。俳人として有名な水原だが、産婦人科の医師でもあった。文学者の「二足のわらじ」は医者が多い。軍医の森鴎外をはじめ、斎藤茂吉、木下杢太郎、木々高太郎、なだいなだ、クローニンなど。政治家では石原慎太郎、宗教家では今東高、瀬戸内寂聴、玄侑宗久など。水上滝太郎(画像)は、明治生命の近代化に多大な功績を残した実業家でもあった。出欠勤、遅刻、早退については、社員の意志に任すといった徹底した自由主義を貫き、一方で学問を奨励する。余暇に学問をするというのではなく、執務中でも余裕のある時には勉強をすべきだというのが彼の思想だった。「勉強しなくては駄目です。執務中でも、余暇があったら読書をしなさい」が彼のモットーだった。
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