女性作家の時代
令和初の芥川賞・直木賞は2人の女性が受賞した。今村夏子「むらさきのスカートの女」、大島真寿美「渦 妹背山婦女庭訓 魂給び」。日本文学は女性作家でもっている。1981年に堀田あけみ「アイコ十六歳」が文藝賞を受賞した。弓道部に所属する高校生の学園生活を描いた物語で、ドラマは伊藤つかさ、映画では富田靖子がアイコを演じそれぞれ高い評価を得ている。6年後、歌人の俵万智(当時神奈川県立橋本高等学校教諭、25歳)が「サラダ記念日」を発表。月刊カドカワで注目されており、角川書店から出版される予定だった。だが社長の歌人でもある角川春樹は出版に反対したため、1987年5月8日、河出書房から出版された。280万部のベストセラーのチャンスを逃した角川は後に「人生最大の失敗だった」と語っている。2004年、芥川賞史上最年少で受賞した綿矢りさはすぐにスランプになった。大学で失恋を経験し負け犬でおちこんでいたとき、AKBの前田敦子の密着ドキュメントの映像でうたた寝している姿をみて、自由であることを学んだ。それからはエッセイや短編小説など屈折した感情を文章で表現できるようになってきた。
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