ビクトリア湖とタンガニーカ湖
ナイル川の最上流はビクトリア湖に流入するルワンダ国のルヴィロンザ川である。長い間、ナイル川の源流は謎であった。1856年イギリスの探検家リチャード・バートン(1821-1890)とジョン・スピーク(1827-1864)はナイル川源流を探すため、アフリカ大湖沼地域を探検した。2人はタンガニーカ湖を発見したが、途中バートンは病気のため探検を中止した。結局、スピークが1人で探検し、ヴィクトリア湖を発見した。ビクトリア女王にちなんで名付けた。タンガニーカは、土語のコウタンガニーカ kou-tanganika(合流する)に由来するとしている。
地図帳でみるとタンガニーカ湖は南北に細長い形をしている。それでも面積は琵琶湖の49倍、ビクトリア湖は102倍もある。地図帳のアフリカの縮尺は4000万分の1、琵琶湖の縮尺は100万分の1だから、日本人はアフリカを実際よりもずっと小さなイメージをもっているのである。タンガニーカ湖やマラウイ湖が細長い形をしているのには理由がある。いまからおよそ1000万年前、アフリカ大陸が南北に割れ始め、1年間に数センチずつ離れていった。グレート・リフト・ヴァレーと呼ばれる渓谷ができ、湖ができたのである。
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