黄河の源流と河口
黄河は全長5464㎞、流域面積75.24万㎢、中国では長江に次いで第二の規模をもつ河川である。その源流は中国西部、青海省南部であるが、元代までは星宿海(シンシウハイ)が水源と考えられていたが、実際はさらに数百キロをさかのぼるバヤンカラ山脈に源流がある。黄河は、黄土高原地帯を流れて山東半島と遼東半島によって仕切られた渤海湾に注いでいる。巨大な「几」の字のような形をしており、その著しい特性は、世界の大河のなかでも泥を含む量がもつとも多い河である。黄河はこれまでに大規模な氾濫を繰り返し、時代によって黄河の河口は大きく変わっている。黄河は過去7回の大変動があり、元から清の時代には開封付近から東南に向かい、山東半島の南に河口があり、黄海に注いでいたことはよく知られている。現在のように渤海湾に注ぐようになったのは、1948年のことである。現在、黄河の下流の左右両岸には、全長1300㎞におよぶ黄河大堤があって氾濫を防いでいる。(秋山元秀「黄河 その風土と地理的環境」 しにか2001年1月)
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