イタリアの「黒猫のタンゴ」
黒いネコといえば、日本では不吉の象徴だが、ヨーロッパでは白色のネコが不吉とされる。白には幽霊のイメージがある。ところで黒ネコといえば皆川おさむが1969年に歌いシングル260万枚の大ヒット曲「黒猫のタンゴ」。原曲はイタリアの童謡でヴィンチェンツァ・パストレッリちゃん(当時4歳)が歌いレコード900万枚を売り上げた。原題「ヴェルヴォ・アン・ガット・ネロ(黒い猫がほしかった)」というフランチェスコ・パガーノの曲である。歳月は流れ、彼女は2007年に売春斡旋と麻薬取引で逮捕されるというニュースもあった。皆川おさむには「ミャゴラ猫の初恋」(1970)という歌もある。幼稚園のお遊戯会でいまでも歌われるらしい。ミャゴラとは何か。ミャゴラという名前の猫がネズミに恋する話らしいが、やはりイタリア語と関係するらしい。猫の鳴き声は国によって多少ちがうが大体似ている。英語はmiaw、ドイツ語はmiaow、そしてイタリア語はmiao。「ミャオ」と発音するのだろう。動詞にミャゴラーレmiagolareがあって、「猫がミャーゴと鳴く」という意味。(Volevo un gatto nero,Vincenza Pastorelli,Francesco Pagano)
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