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2018年11月18日 (日)

都市の発生と成長の3つの段階

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  近代の交通革命、産業革命は、鉱工業都市の発生を促し、人口の都市集中が始まる。そして一国内の内陸部の開発と海上交通の発展は港の繁栄を促し、多くの百万都市が出現する。日本の東海道やニューヨークを中心とする地帯はメガロポリスに発展している。(東京・大阪間は556,4km、ボストン・ニューヨーク・ワシントンD.C.間は約700km)。さまざまな困難に直面する現代都市の問題を考えるには、先ず都市の発生を明らかにしなければならない。

   古代では政治・軍事の中心として城郭都市が発達し、碁盤目状などの道路と城壁をもつ計画都市が発生する。中世になると封建制の成立によって、各地に城主の館を中心とする政治都市・軍事都市が発展、ヨーロッパにはキリスト教寺院を中心とする宗教都市が発展。中世には産業の発達につれて、交通の要地にヴェニスのような商業的な都市が発展する。さらに近世になると、貿易による国家の繁栄を背景にして、海外交通に便利な位置を占める都市が発展する。(リスボン、アントワープ)18世紀末から19世紀にかけてはヨーロッパに産業革命が起こり、工場を中心とした工業都市が現れる。イギリスのマンチェスターでは1760年に3万人だった人口が、1861年には46万人と、100年で15倍になったという。

 

さまざまな都市(都市の分類)
政治都市 キャンベラ ブラジリア
宗教都市 エルサレム バチカン ラサ 天理
軍事都市 キール トゥーロン ポーツマス サンディエゴ ウラジオストク セヴァストポリ
工業都市 エッセン ピッツバーグ デトロイト 豊田 門真
鉱山都市 ビンガム チュキカマタ カルグーリ
水産都市 ベルゲン アバジーン セント・ジョンズ 焼津
林産都市 シトカ 新宮
海港都市 パナマ ポートサイド 神戸 横浜
交通都市 シカゴ アンカレジ
観光都市 ナポリ モナコ マイアミ
学術都市 オックスフォード ケンブリッジ ハイデルベルク ウプサラ
保養都市 アカプルコ ダージリン ニース

 

都市の発生
古代オリエント都市国家ウル ジッグラト(ziggurat)
古代ゲルマンの政治的部族社会 キヴィタス(civitas)
中世イタリアの自由都市 コムーネ(comune)

 

  紀元前3000年前の都市は、あくまでも特殊な空間であり、自給自足を原則とする広大な農村に囲まれた特殊な空間だった。今から250年前の産業革命以後になると、都市の工場で生産される工業製品が人類の生活の大部分を占めるようになって都市は強力な「生産の場」となり、著しくパワフルになった。それが都市成長の第二段階である。現在、情報革命の変貌を遂げつつあり、第三段階に入った。情報の集中、地球規模の経済の拠点、電話、インターネット、海・陸・空の一貫高速・大量輸送システムにより維持。

 

 

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