スイスの古城、シヨン城
今週のBSプレミアムはヘンリー・ジェームズの「デイジー・ミラー」(1974年)やトマス・ハーディの「テス」(1979年)と文芸作品。とくにデイジー・ミラーはジュネーブやローマ(ピンチョ公園、ドーリア宮殿、コロッセウム)などヨーロッパの美しい舞台が展開する。
レマン湖畔に建てられたシヨン城 Chillon は大変有名な城である。バイロンの詩とクールベの絵画によるところが大きい。発音は英語読みだとシロンだが、現地ではフランス語読みにしてシヨンと言っている。日本ではむかしはシオンと表記するものも多い。
16世紀の修道士フランソワ・ボニヴァル Francois Bonivard(1496-1540)がサボイ伯によってこの城に4年間も幽閉された。その話を1816年にここを訪れたバイロンが「シヨン城の囚人」と題する詩を作った。すると、この詩が広く愛唱されて一躍シヨン城は有名になった。画家のクールベもこの城を描き、たいへんポピュラーな作品となり、多くの贋作が世にでるほど人気であった。クールベは1874年から1876年にかけてシヨン城をテーマとした作品を22点も残している。
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