消えた宇都宮県
明治4年の廃藩置県により下野では宇都宮県、黒羽県、日光県など11県が成立したが、11月の整理統合で、栃木県と宇都宮県の二県となった。栃木県は足利、梁田、寒川、安蘇、都賀郡など下野の南部一帯と上野国の館林県を管轄下におき、宇都宮県は東北部から中央に位置する那須、塩谷、芳賀、河内の4郡からなった。県庁はそれぞれ栃木宿と宇都宮町におかれ、初代栃木県令には鍋島貞幹が任命され、宇都宮県には県令をおかず大参事が代行した。明治6年6月15日、宇都宮県を廃し栃木県の管轄に組み入れた。本庁は栃木町に、宇都宮、大田原、足利には支庁がおかれた。新生栃木県の誕生である。栃木県庁は下都賀郡薗部村にあったが、明治17年に河内郡塙田村二里山へ移転した。突貫工事により、和洋折衷、白色のモダンな新庁舎が竣工した。しかし、明治21年1月の火災で焼失した。画像は、明治を代表する洋画家・高橋由一(1828-1894)が描いた石版画である。(引用文献:「栃木県の歴史」山川出版社)
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