バルタン星人来日
フィレンチ・ポップスの女王シルヴィ・バルタンが最後の来日コンサート。今夜はNHKうたコンに登場し「アイドルを探せ」を歌うらしい。「♪ドライブウェイに春が来りゃ イェイ イェイ イェイ イェイ イェイ」と「レナウン・ワンサカ娘」(小林亜星作詞・作曲)のCMが日曜洋画劇場で毎週流れたのは昭和36年のことだった。最初は、かまやつひろし、昭和37年、デューク・エイセス、昭和38年、ジェリー藤尾&渡辺友子、昭和39年、弘田三枝子、昭和40、41年、シルヴィ・バルタン、その後もヒデとロザンナ、久美かおり、セルスターズと一流ミュージシャンが歌い継いでいる。ところで「ワンサカ ワンサ ワンサカ ワンサ」という「ワンサ」という意味がよく分からなかった。広辞苑によると①「がやがやと大勢が押しかけるさま」とある。③わんさガールの略、とある。「わんさガール」とは「下っ端の映画女優や踊り子。大部屋女優」とある。
当時まだ若かった小林亜星が③の意味で使ったとは考えられない。おそらく「ワンサカ ワンサ」とは①の沢山という一般的な意味で使用したのであろうが、当時のご年輩方には同時に「ワンサガール」という古い流行語を懐かしく思い出した方も定めしおられたにちがいない。現代感覚と昭和初期モダンとが「ワンサ」という一語に込められたとても優れたCMソングだ。
ワンサガールの語源は「映画撮影所の大部屋女優や無名女優のことである。これは大正9年に松竹の蒲田撮影所が創立されてまもなくできたことばであるが、大部屋のあたりにわんさとむらがっている女優たちをみて、こんなのをワンサガールというんだわ、とある人がいったのが、すっかり流行したものであって、もちろん英語ではない。現今では少女歌劇のライン・ダンスにでる女優のこともワンサガールという。またワンサと略することもある。」(日置昌一著「ことばの事典」)
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