モン・サン・ミッシェル
フランスのノルマンディにある世界遺産モン・サン・ミッシェル。天国に向かって舞い上がる尖塔はお伽話の城のような建物で、フランスの観光地としてトップクラスの人気スポットである。しかし50年前までは海外からの観光客はまだ少なかった。モーパッサンは「レースのように繊細にカットされた、みごとなカメオ細工のごとき巨大な宝石」と評した。映画「ラストコンサート」(1976)によって日本でも知られるようになった。フランス西海岸、サン・マロ湾上に浮かぶ小島モン・サン・ミシェルに築かれた修道院。聖堂の高さは約150m。城郭は満潮時には海に浮かび、干潮時には陸地と繋がっている。この島は、もともとモン・トンブ(墓の山)と呼ばれていたが、先住民ケルト族の間に信じられている海の墓場であったことを示す。708年、アヴランシュ司教オベールが礼拝堂を建てたのが始まりである。966年にはノルマンディー公リシャール1世(在位942-996)がベネディクト会の修道院を建て、これが増改築を重ねて13世紀にはほぼ現在のような形になったものである。1000年近くの間、巡礼地となった。しかしフランス革命で修道院制度が廃止されたため、モン・サンミッシェルは監獄として使用されるようになる。モン・サン・ミシェルはいまだかつて一度も攻略されたことのない城砦といわれている。1254年にルイ9世が島全体を城砦化して、百年戦争、カルヴァン派の攻撃にも耐え守り抜いた堅固な城砦である。( keyword;Mont Saint Michel,Mont Tombe,RichardⅠ,duc de Normandie,Benediccti )
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