偉人たちの健康診断・夏目漱石
夏目漱石49年の生涯は病のオンパレードといってよい。4~5歳の頃、種痘(天然痘の予防接種)を受けたことから、却って天然痘を引き起こし、かゆみに耐えかねて顔をかきむしったせいで疱瘡のあとが残った。以来夏目は自分の顔にコンプレックスをもっていた。歳を重ねるごとに病気がちとなり、肺結核、トラホーム、神経衰弱、痔、糖尿病、命とりとなった胃潰瘍まで多数の病気を抱えていた。最初に胃痛で苦しめられたのは小説「門」を執筆していたときで、43歳の頃である。当時知人や弟子に手紙で、胃の加減の悪いことを訴え、「門」の執筆が思うにまかせないことを述べている。漱石の胃病は、間もなく胃潰瘍の宣告を受け、やがて数回の大出血を経て、終に大正5年12月の最後の大出血となって逝くのである。最近の研究によるとその当時服用していたアスピリンの中に含まれるアセチルサル酸による副作用も胃潰瘍を悪化させる原因となったと考えられている。
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