ブリジット・バルドーと漱石、東条英機との共通点
本日は仏女優ブリジット・バルドー83歳の誕生日。漱石家の3代目の猫が死んだあと、書斎を訪れた野村胡堂が、次の猫を飼うのですかと質問すると、「それなのです。私は実は猫が好きじゃない。世間では、よっぽど猫好きのように思っているが、犬の方がずっと好きです」と答えたという。世間では、猫好きという人は多いが、嫌いな動物は何かというアンケートを求めると、猫はかならず上位にくる。猫は陰性で気持ちの悪い性質だというのである。猫にライターで火を付けたという公務員が動物愛護法違反の疑いで逮捕された。猫股といって、年老いた黄色か黒色の雄猫の化け物の伝説が伝わる。中国には、隋の時代に猫鬼(びょうき)という妖怪が、人を殺傷したり、財物を奪ったりしている。
世界中でもっとも動物好きで知られる有名人といえば、おそらくフランスの女優ブリジット・バルドーだろう。1986年には動物愛護団体「ブリジット・バルドー財団」を設立。フランスの喜劇役者ダリオ・モレノは「ブリジット・バルドー」と何度も連呼しながら歌い躍る応援歌がある。日本人では猫好きは意外にも東条英機である。東条が昭和16年ごろに、知人からシャム猫を贈られ、飼ってみるとたいへんな猫好きになったという。しかし軍人の彼が、猫などに心を惹かれるというのは聊かきまりが悪かったとみえ、表面は無関心を装いながらも、多忙な官邸の出入りに、一々、猫の様子を家人にたずね、食物や飲み水にいたるまで、こまかい注意を与えたという。東条英機は今日のペットブームの先駆者だったのである。(参考:平岩米吉「猫の歴史と奇話」)9月28日
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