口もと考現学
コロッケがアントニオ猪木や岩崎宏美の物真似で下アゴを大きく突き出して歌うと爆笑をさそう。口元の微妙な変化で印象が変わってくる。「人は見た目が100%」。最近、若い女性の間で自撮りで可愛く写るとしてキュートな「アヒル口」が再び流行している。本当のアヒル口ではなく、口先をやや突き出したような状態で口角をキュッと上げる。世間的には板野友美や田中美保で知られる。もともとアヒル口が可愛くみえるというのは古くからハリウッドで知られ、映画「散り行く花」でリリアン・ギッシュ(画像)が指先で口角を突き上げる仕草をしていた。日本では石川ひとみが「口がアヒルに似ている」と田原俊彦にいわれて、自らイラストでアヒル口を描いている。「アヒル口」という言葉が定着したのは広末涼子から。
アヒル口の反対は「受け口」や「しゃくれ」の下顎が突き出た感じ。田宮二郎はやや受け口気味な俳優だった。「アヒル口」が失敗して「河童口」になる女の子も多い。
江戸時代から可愛いと評判だったのは「おちょぼ口」。樗蒲(ちょぼ)とは「しるしに打つ点」の意で、「おちょぼ口」とは「小さくかわいい口のこと」。福助人形は頭が大きく、目が切れ長で、円らな瞳で福耳。そして「おちょぼ口」で裃を着て正座している。大田南畝によると「享保3年冬より、叶福助の人形流行」(一話一言)とある。はじめ茶屋、遊女屋などで祀られたが、のちに一般家庭にも広まった。
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