トイレット・ペーパーの端が折られているのは?
トイレット・ペーパーの端が三角に折られているのは何故か。先ずはトイレット・ペーパーの歴史を知っておこう。トイレット・ペーパーの登場は水洗便所の普及と関係がある。1880年代に欧米で水洗化が進み、一般家庭にシャワー、トイレが作られるようになる。この時代にアメリカのスコット兄弟(エドワードとクラレンス)が製紙業界で活躍する。最新式の便器「一体成型台座つき便器」が製造され、巻取り式のトイレット・ペーパーが普及する。
日本では明治以来、ちり紙(落とし紙)であったが、水槽便所が増えて、ちり紙等に代わって、水に流れるトイレット・ペーパーへの需要が増えた。昭和5年に京都で発行されている新聞に、トイレット・ペーパーの広告がみえる。
昭和5年5月29日京都日日新聞夕刊
嶋村商会のトイレットペーパー
全国どこでもトイレット・ペーパーを使用するようになるのは戦後からで、昭和34年に丸富製紙がトイレット・ペーパーの生産を開始している。
トイレットペーパーの端を三角に折るのを「ファイアーホールド」という。この名前の由来は、消防士が緊急出動命令を受けてから迅速に対応できるようにするため考案された折り方である。つまりトイレで用を足している時に緊急出動があっても、すぐに紙を出して済ませて出てこられるようにするため、ということ。今ではホテルや飲食店でよく見かけるが、これは清掃員が清掃したことを示す目印として使ったことから一般に広がったと言われている。 fire hold
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