相撲の起源は?
「日本書紀」によると、垂仁天皇の御世、当麻蹴速と野見宿禰が角力をとり、宿禰が勝ち、大和国当麻の地を与えられた。また「播磨風土記」には、相撲の始祖とされる野見宿禰は播磨国の立野で没した、とある。墓を立てるために人々が野に立ち(立つ野)手送りで石を運んだ光景が、「たつの」の地名の由来である。たつの市には墳墓伝説が残り、後世になって野見宿禰神社が建てられた。
ところで相撲という格闘競技は日本だけではなく、世界中にさまざまな呼び名で行われている。中国ではシュアイジャオ(角力)、朝鮮シルムSireum、モンゴルのブフBoku、インドのクシュティKushti、イランのコシュティKoshti、トルコのヤールギュレシYagli gures、スイスのシュビンゲン、ロシアのサンボSomboなど。第12王朝(BC1950年頃)の古代エジプトの壁画には相撲のような格闘技が描かれている。日本の相撲の起源は、古代中国、秦漢時代の角抵(かくてい)あるらしい。
また紀元前4世紀から3世紀にかけての中国内モンゴル自治区オルドス地方出土の「革帯鉸具・相撲をとる騎士」(大英博物館所蔵)には相撲をとる風俗主題の意匠がみえる。
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