ライチと楊貴妃
ライチとは中国で「茘枝(れいし)」と呼ばれるムクロジ科の果物で、原産地は中国華南地方。漢代から栽培されている果物のなかの珍品で、栄養価が高く美容にもすぐれ、唐代には朝廷への貢ぎ物として知られていた。ある日、玄宗皇帝は楊貴妃に欲しいものはないかと聞くと、楊貴妃は「ライチが食べたい」と答えた。すると、皇帝は早速、使者を遣わして、2000㎞離れた嶺南の地から、ふつう数十日かかるところを7日間で運搬された。このライチ事件は皇帝の寵愛を一身にあつめた楊貴妃の「傾国の美女」のエピソードとして広く伝えられている。おなじNHKの番組でも「ザ・プロファイラー」はライチは華南の産だが、「中国王朝よみがえる伝説」で楊一族の故地・蜀のライチで、「ライチの道」といわれる蜀の物産が都に運ばれるルートがあったと説いている。
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