艱難辛苦、悪戦苦闘、臥薪嘗胆、危急存亡
四字熟語というのは、何となく難しい感じがするが、そこがかえって格調高く、言葉が引き締まってくる。クイズ番組でも四字熟語からの出題率は高く、ちょっとした四字熟語ブームである。
金八先生で有名な武田鉄矢が朝ドラ「純と愛」でやたら四字熟語を引用するという父親・善行の役だった。そしてかつて金八先生の薫陶の賜物か、生徒役だった三原じゅん子議員の建国の日のブログに「日本建国の理想は八紘一宇」、こんな事書いていたが、近年の予算委員会でも「八紘一宇は大切な価値観」と三原は発言している。
知らない四字熟語もある。「蓬頭垢面(ほうとうこうめん)」という語もほとんど使われない。「君子ハ其ノ衣冠ヲ整ヘテ其ノ毀誉褒貶瞻視ヲ尊ブ。何ゾ必ズシモ蓬頭垢面ニシテ然ル後賢ト為サンヤ」(魏書)とある。ポーツマス条約に調印した小村寿太郎は蓬頭垢面の如くドラマで描かれていた。
「唇歯輔車(しんしほしゃ)」相互が密接に助け合い、一方が亡びれば他方も危うくなるような関係のたとえ。
「敢為邁往(かんいまいおう)」目的に向かって困難をものともせず、自ら思い切って、まっしぐらに進んでいくこと。
「以杞包瓜(いきほうか)」高位の人がへりくだって賢者を求めること。
荷物に貼られた「天地無用」のラベル。四字熟語というよりも、四字漢語の類。「上下逆さにするな」と注意させる標示であるが、「上下関係なし」と誤解されることが多い。「天地反転無用」の省略されたものだが、反転といういちばん大事な言葉が抜けたから誤解が生ずることになった。
以下、よく知られた四字熟語を縦横無尽、一気呵成に書く。阿鼻叫喚、暗中模索、意気軒昂、以心伝心、因果応報、慇懃無礼、温故知新、偕老洞穴、餓死病死、虚心坦懐、空前絶後、君子豹変、鶏口牛後、乾坤一擲、甲論乙駁、四面楚歌、周章狼狽、晴耕雨読、大器晩成、多岐亡羊、同床異夢、馬耳東風、貧者一灯、夫唱婦随、本末転倒、明鏡止水、優柔不断、羊頭狗肉。
クイズ番組で「十人十色のように同じ数字が2つ入る四字熟語を答えろ」という設問があった。一期一会、一木一草、一問一答、一喜一憂、一挙一動、一進一退、一世一代、一朝一夕、一言一句、遮二無二、三々五々、五分五分、九分九厘、百戦百勝、百発百中など。
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