引き揚げ船
敗戦後、外地に居住する日本の軍人軍属、一般日本人は祖国に引き揚げた。その数およそ660万人といわれる。とりわけ旧満州を含む中国・朝鮮方面からの引き揚げは凄惨をきわめた。NHKドラマ「どこにもない国」は旧満州に取り残された在留邦人引き揚げのために貢献した一民間人、丸山邦雄の半生を描く。「国家の品格」で知られる数学者・藤原正彦(昭和18年生れ)もその一人だ。母ていのベストセラー「流れる星は生きている」に描かれるように、幼い子どもを抱えて途方にくれる引き揚げ者も多かった。また引き揚げ者のなかには、途中で親と死別し、無縁故者となった子どもを多くいた。写真は樺太からの引き揚げ船第1号「雲仙丸」が函館から品川駅に着いた引き揚げ孤児。(昭和21年12月5日)先頭のおかっぱ頭の少女は両親の遺骨を抱いている。引き取り先が決まるまで、上野の同胞援護婦人連盟ホームに収容された。「♪霞む故国よ小島の沖じゃ夢もわびしくよみがえる」なつかしの写真館。誰もが生きたあの時代を写真でたどる。
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