のんべ安は作り話
忘年会やクリスマスとお酒を飲む機会が多い季節である。中国には陶淵明、李白、杜甫、白楽天、蘇東坡などの詩人が飲酒を高らかに詠う伝統のようなものがあるので、偉人、文人は酒飲みという風潮がみえる。ところが西洋ではキリスト教の影響かあまり偉人が酒を好むという話は知らない。キリスト教とは無関係のシーザー、チンギス・ハーンも体質的に酒を好まなかったようだ。ナポレオンは高級ブランデーにその名がついていることから、さぞかし酒好きと思われるだろうが、実はあまり酒が飲めず、コーヒーを好んだといわれる。トランプ大統領もその過激な発言や行動から酒を好むタイプかと思いきや、実は全くお酒は飲まない。これは下戸というわけではなく、「飲まない主義」という方が正しいらしい。日本でも源義経、毛利元就、明智光秀、芭蕉らは下戸である。意外なところでは西郷隆盛、大久保利通、武市瑞山、近藤勇らもあまり酒は飲めなかったらしい。高田の馬場での決闘や吉良亭邸討入りで知られる堀部安兵衛は講談で「のんべ安」とされるが下戸である。「徳利の別れ」赤垣源蔵が大酒のみというのも作り話である。(8月24日)
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