モンゴル族の南侵とタイ・スコータイ王国の成立
13世紀に起こったモンゴル族の侵略は、東南アジアの歴史に大きな影響を与えることになる。中国に隣接するヴェトナムやチャンパは元の大軍に数度の侵略を受けたが、弱小国ながら国をあげての抵抗によって追い返している。これよりさき、1253年に元軍が雲南のタイ族の大理国を滅ぼしたことは、タイ族の南下を促した。タイ族はもともと中国の華南に居て小部族国家を建てていたが、次第に南下し、カンボディアのアンコール朝の衰弱に乗じて、1238年タイ族の指導者シーインタラーティットがラヴォ王国からの独立を宣言し、1257年にスコータイ王国を建国した。スコータイ王は独立後、大いに領土を広げ、第3代ラーマ・カムヘン王の時にその最盛期を迎え、クメール系文字を改良したタイ文字がこの王自身によって作られたといわれる。またビルマから上座部仏教(小乗仏教)が採り入れられたのもこのころである。
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