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2016年12月26日 (月)

美保関事件、水城圭次艦長の死

Navymizuki01     水城圭次(みずしろけいじ、1883-1927)は、長野県出身、海軍大佐。軽巡洋艦「神通」の艦長であった。大正10年のワシントン条約により、日本の海軍軍艦保有量が米・英の5に対して3に抑えられた。このハンディを猛訓練で補おうと、台風が近づく中、夜間演習を行っていた。昭和2年8月24日、島根県美保関沖で軽巡洋艦「神通」(水城圭次艦長)と駆逐艦「蕨」(五十嵐恵艦長)と衝突、「蕨」は火災をおこして船体が二つに折れ沈没、「神通」も艦首を大破した。駆逐艦「葦」も巡洋艦「那珂」と衝突し、両艦とも大破した。この海難事故(美保ヶ関事件)で「蕨」が92名、「葦」が27名の死者が出た。「蕨」の艦長は死亡したため、事故後の査問に対して、神通艦長・水城が、119名の犠牲者を出した事故の責任すべてを一身に背負うことになった。軍法会議の判決の出る前日、12月26日、水城は自宅で自決した。過重な訓練を課した連合艦隊司令長官・加藤寛治(1870-1939)や参謀への責任を問うことはなかった。帝国海軍最大の汚点といわれる。その後「神通」は船首をクリッパー型に代えて、太平洋戦争中で活躍したことがせめてもの救いであった。

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コメント

海軍は海軍大学の成績で決まるヒエラルキーが一生付き回ってたらしいですね。艦隊行動の現場責任者に任せて、陸、おかの軍幹部用兵の責任はうやむやとか。戦争中の南雲さんも怪しい。

元々は、日本海軍の種をまいたゴンベイさんから?

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