ケーテ・コルヴィッツ
貧困にあえぐ農民や労働者、そして戦争に翻弄される民衆の苦しみを表現主義的な作風で描きだしたドイツの女流画家ケーテ・コルヴィッツ(1867-1945)。ドイツはもちろんのこと世界中でもその名は広く知られている。彼女が、ベルリンの自由劇場に上演されたハウプトマンの「織工」を見たのは1893年2月のことであった。これは労働者階級のストライキを取り扱ったものであるが、ケーテは「織工」を見て深く刻まれた感動を6枚の連作版画「織工たちの蜂起」(1897)として描いた。その後もケーテは二つの大戦を経験し、ナチスへの抵抗を貫いて不条理な戦争や死に対する悲しみや憤りを力強い造形へと昇華させ、見る者の魂を揺さぶるような作品を生み出した。代表作品「死んだ子供を抱く母」(1903)「農民戦争・蜂起」(1906)「種を粉に挽いてはならない」(1941) Kathe Kollwitz
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