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2016年8月13日 (土)

ニーチェとワーグナー

Wagner     リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)の歌劇「ニーベルングの指輪」の初演が1876年8月13日からバイロイト劇場で始まった。ルードヴィヒ2世、ドイツ皇帝ウィルヘルム1世、ブラジル皇帝ペドロ2世、フランツ・リスト、アントン・ブルックナー、ピョートル・チャイコフスキーなどヨーロッパ中から名士が集まり、音楽祭は盛大に行なわれた。

   フリードリッヒ・ニーチェ(1844-1900)もこの祝祭劇に大きな期待をよせて劇場におもむいたが、ニーチェがそこで見たものは、大衆に迎合してその好意を買おうとする堕落した芸術家の姿であった。ニーチェは悲しい幻滅を感じてワーグナーから去った。

    しかしニーチェは若い頃ワーグナーとの交際から決定的な影響を与えられたことを晩年まで感謝していた。発狂する直前に書いた自伝「この人を見よ」の中で次のように書いている。

    「わたしの生活の保養について語っているこの場所で、わたしをもっとも深く、また心から慰めてくれたものに感謝するために、わたしは一言する必要がある。それは疑いもなく、リヒアルト・ワーグナーとの親密な交わりであった。わたしは、これ以外の人間関係は無くしてもかまわないが、トリプシェンで過ごしたあの、親愛と快活と崇高な日々、あの深い瞬間の日々だけは、どんなことがあってもわたしの生活から取り去らせはしない。他の人々がワーグナーとの交わりで何を経験しようと、わたしの知るところではない。だがわたしどもの天空には、一片の雲すらもかすめ過ぎたことはなかったのである」(参考:工藤綏夫「ニーチェ」) Richard Wagner,Ring of the Nibelungs

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コメント

はじめまして☆
ブログ、とても勉強になります。
ニーチェにはなんとも言えない魅力がありますね。

実は「ツァラトゥストラ」をめぐる小説を書き始めた
ところなのでよろしかったらお越しください。

ストーリーは
なぜ生きねばならないか分からない少女と、
なぜ死なねばならぬか分からぬ少女が出会い、
「ツァラトゥストラはかく語りき」に
出てくる「死に関して自由。死に際して自由」という心
を求めていく。。。というものです
これからもお邪魔したいと思います。
よろしくお願いします!m(_ _)m

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