リバイバルと名曲カバー
♪男なら男なら未練のこすな昔の夢に もとをたたせば裸じゃないか 度胸ひとつで押して行け 男ならやってみな
「男なら」という歌は最近ほとんど聞かなくなったが、昭和30年代後半から40年代にかけてリバイバルブームで和田弘とマヒナスターズが歌っていた。原曲は山口県萩市で歌われていた民謡で、音丸のレコード「男なら」で全国的に有名になった、昭和12年には林伊佐緒、樋口静雄、近衛八郎で戦時歌謡としてヒットした。
このように古い歌が再び流行することを「リバイバル」というが、最近ではカバー(すでに発表されている楽曲を、別の演奏者が演奏すること)という。「♪君がいた夏は遠い夢の中 空に消えていった打ち上げ花火」北海道北見市出身のガールズバンドWhiteberryが2000年に発表した「夏祭り」はJITTERIN'JINN(ジッタリン・ジン)の1990年の曲でリバイバル・ヒットだった。美空ひばり「悲しい酒」は最初北見沢淳の曲として発表されたカバー曲である。ペギー葉山の「南国土佐を後にして」も鈴木三重子のカバーであるし、尾崎紀世彦「また逢う日まで」はズー・ニー・ブー「ひとりの悲しみ」のカバー。
リバイバルとカバーの区別がつけにくい。おもうに昔は今と違って、別の歌手がほかの歌手の持ち歌を歌うということは少なかった。いまでは著作権処理さえできれば、どんな歌でも披露することができるようになった。また美空ひばりをはじめとして多くの昭和の歌手が故人となったので、名曲を歌いついでいこうとする機運の高まりからカバーする機会が増えたといえる。武田鉄矢いわく「歌は世にでると旅をするんです。人と人の間で旅をする」
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武田鉄矢さんが解説したカバー曲の紹介、興味深く見ました。ズー・ニー・ブーの「ひとりの悲しみ」は同じ曲でありながら、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」と全く違う歌詞なのですね。「なごり雪」「すみれ色の涙」「難破船」「夢は夜ひらく」など、元の歌い手と全く違う味わいの曲に聞こえるのが新鮮な驚きでした。
投稿: イクちゃん | 2016年7月 2日 (土) 08時45分