同じタイトル
このブログのコメント欄で菊池桃子と斉藤由貴が「卒業」という同じタイトルの曲をほぼ同時期にリリースするということが話題に取り上げられた。
1994年、テレビ番組で太宰治の小説名と同じタイトルをつけたものが放送されたが、太宰の遺族から抗議があり、タイトルを「人間・失格」として放送したという事件があった。内容そのものは全く別ものであるが、過去には同名のタイトルというのは少なからずある。
「こころ」(夏目漱石、瀬戸内寂聴)
「女の一生」(モーパッサン、山本有三、遠藤周作)
「命売ります」(三島由起夫、太田蘭三)
「愛」(井上靖、曽野綾子、御木徳近)
「赤い雪崩」(新田次郎、大田蘭三)
「美しい村」(堀辰雄、立原正秋)
「女ざかり」(森瑤子、宇野鴻一郎)
「かわいい女」(チェーホフ、チャンドラー)
「吸血鬼」(江戸川乱歩、栗本薫)
「黒い蝶」(井上靖、松谷みよ子)
「少年」(井上靖、北杜夫)
「遠い顔」(瀬戸内晴美、佐野洋)
「白痴」(ドストエフスキー、坂口安吾)
「東京タワー」(江國香織、リリー・フランキー)
書名に占有権などを認めてしまうと、将来、日本語そのものが使えなくなってしまう。「人間失格」問題もことさら「人間・失格」にする必要はなく、堂々と使えばよかったように思う。
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