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2016年6月30日 (木)

誕生日を祝う風習について

 朝ドラ「とと姉ちゃん」。3月10日の誕生日を祝うつもりが、突然の大空襲の話。ネットでは「戦前の日本には個人の誕生日を祝う風習はなかった」と書き込みが見られる。誕生日を祝うようになったのは、昭和25年に満年齢制度ができてからだとか。江戸時代以前は現在の満年齢でなく、数え年という年齢の数え方をしていたので、一般的には誕生日を祝うという風習はなかったとよく言われている。だが坂本龍馬の暗殺事件で11月15日の晩に「今日は儂の誕生日だから好物の軍鶏が食べたい」と峯吉に鳥屋に買いに行かせたエピソードがよく知られる。だから、江戸時代の人も皆自分の誕生日くらいは知っていて意識していたのではないだろうか。加賀藩三代目藩主である前田利常の「金澤古蹟志」第三、寛文12年6月12日の条に次のような話が記されている。利常の誕生日は11月25日であるが、毎年この日には「こは飯」を蒸してお祝いしていたとある。この飯とはおそらく赤飯のことか。利常は誕生日の日に母親からお酒を送られたり、赤飯を炊いてお祝をしてもらっていたのである。しかし一般庶民が誕生日を祝うようになるのは戦後からであろう。

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