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2016年6月26日 (日)

紀田順一郎の速読法

 紀田順一郎は書誌・近代史などの分野を中心に克明な調査と幅広い知識で作家活動を展開している。おもな著書に「紀田順一郎著作集」全8巻がある。企業PR誌「すみとも」(1997 冬、特集:知識の再構築)で建築家の藤森照信との対談でつぎのように語っている。

藤森:紀田さんは、本が好きで、散歩する時間も惜しいとか。

紀田:いくら読んでも仕事がはかどらないから、そういう意味では一刻も惜しいいんです。もっとも最近は、読み進められるスピードが落ちているし、読み終わった後、昔だったら偶数ページか奇数ページかぐらい記憶していた。それなら探すときに能率半分ですむからね。そういう能率性が非常に落ちちゃっんですよた。

藤森:若いころは、どのくらいの集中力で、どのくらいの時間で読んでいたんですか。

紀田;1日に300ページの本だったら3冊ぐらい。それは速読の場合ですね。

藤森:それで、1日にどれくらいの時間ですか、8時間とか、もっと?

紀田:一番やったときは、朝4時ごろ起きて、すぐに飯も食わないで読み始めるわけです。途中、本当に時間が惜しいからパンをちょっとかじりながら・・・。夜も12時、1時ごろに寝る。その間、一歩も外に出ないんです。

藤森:じゃあ、ほとんど4時間睡眠、あとは本、みたいな。そういうときに、どうやって頭に入れて残しておくんですか。

紀田:文章の上にチェックを入れるんでするあとから、ざつとチェックのところだけ見れば覚えちゃうんですよ。だから、むかしはノートをとらなかったものです。一時、カードを作ったんですが、あれは分類をどうしようかとか、かぇつて頭を使うんですよ。

藤森:梅棹忠夫先生から聞いたんですけど、作ったカードのほとんどは使わない。むしろ整理のほうにエネルギーがいっちゃって、結局、大量のカードができるんだけど、それを使うかというと、使わない。知的生産の技術としては、あれは個人のやることじゃなくて組織がやることだと僕は思った。

紀田:そうですよね。しかし、あれは一度はやる必要がある。パソコン時代になって便利なデーターベースができてもうまく使いこなせないというのはむ、カードを経験してきていないからだと僕は思うんですよ。カードをやっていると、自分はどういう項目で後から引くであろうかと一発でわかります。そういう勘が、カードでつかめますよね。

藤森:検索の勘みたいな。

紀田:そうです。だから、カードは有益だったと思うんですけれども、ちょっと罪つくりでしたね。それだけで万能のような。

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